お知らせ

●6月24日の東京シティに、桂さんお誕生日二日前企画のアンケート本を作ります。つきましては、皆様にアンケートをお願いします。名付けて、「銀魂キャラクターなりきりアンケート「ヅラに誕生日プレゼントを用意しよう」です、よろしくお願いしまーす。
●桂マイナーcpアンソロ、2011年6月シティのコタ誕で発行しました。
●アンソロ本文に、誤字を発見しました。
お取り替え、てか修正については こちら をごらんください。
今現在、修正関連のお知らせはhotmailには届いておりません。「送ったけどやぎさんに食べられたっぽいよ!」という方がいらっしゃいましたら、拍手か こちら までお願いします(爆)

テレスコヲプ

土曜日に、やっと入稿できましたー。本当なら月曜行けたはずだったのに、しくしく。
ついでに、赤ブーさんとこによってハルコミパンフを買ってこようかと思ってたのですが、土日祝日お休みでした(爆)。当日買いかー(遠い目)。


そんなわけで、ハルコミに新刊が出ます。

「テレスコヲプ」。山桂で、沖桂が前提にあって、VSあぶさんもだったりで、しかもR18です(爆死)。需要とか大丈夫なのか、なんで、他の本と同じ数だけ刷ってんだ自分。
84頁、お値段400円になりますー。
会場でお買い求めになる際は、年齢証明できるようなものを提示してください。


試験の回でのことを書いてお蔵入りしてた話と、「君想ふ唄~2月6日」「薄氷に立ち、遠く吠える」「Signal is all Red」を収録し、他は書き下ろししてます。「Signal~」の収録を許可して下さったリク主さま、ありがとうございます!!


以下、サンプル-。こっちは年齢制限かかる部分は載せてません。






~水無月~

『Joyが攘夷♪ 攘夷がJoy♪ ふざけたyouに僕が天誅!』

「ふざけてんのはオメーだぁぁぁぁぁぁっっ!!」
 延々流れ続ける音楽(推定)をかき消すように、山崎はつっこんだ。
「一体何なんだここはぁぁぁっ! 仮にもお前ら、天人を排除しようっつー攘夷志士だろうがぁぁぁっ! それの監禁場所が、こんなんでいいのかぁぁぁっ!!」
 壁には一面に、桂小太郎のポスターやらピンナップ。
 エンドレスで流れるのは、おそらくラップと思われる音楽。リズムが時々ずれるし、音程も何かいきなり跳ね上がったりして気持ち悪い。有名音楽プロデューサーのつんぽとか、そういう辺りが聞いたら前衛芸術に聞こえるのかも知れないけれど、一般人の山崎にとっては苦痛でしかない。
 ついでに食事も酷い。
 毎食温かい蕎麦を出してくれるのはいいけれど、何でそれに、天かすで「Joy」と描かれているんだ。それを、後ろ手に縛られてる山崎に、副試験管をやっていた白ペンギンが食べさせてくれる。ペンギンの手でどうやってるのか間近で見てもよく判らないが、とにかくそいつは器用に箸で蕎麦をすくい、ふーふーし、吸い込まれそうな瞳で山崎をじっと見ながらあーんを促して食べさせてくれる。………食欲がなくなることこの上ない。
 トイレもアレだ。
 「その場で漏らせ」はなかったけれど、要求したら白ペンギンが『連れションもたまにはいいものだろう』とかプラカード掲げてついてきた。大の時もだ。個室にバケモノと二人押し込められて、出るもんも出ない、てか嫌がらせ以外のナニモノでもない。
「捕虜虐待はジュネーブ条約で禁止されてるんだぞ、それなのにこんな、硬派なんだか軟派なんだかわかんない虐待してどーするんだぁぁぁぁぁっ!!」
 三日三晩こうして監禁されて、さすがの山崎もツッコミがおかしい。
 ひとしきり叫んでから、肩で息をする。
 どうせ、誰も出てこないことは判ってる。
 判ってるけれど、つっこまずにはいられない。
 ツッコミの性というより、そうでもしないと正気が保てそうになかったのだ。



~葉月~

 土方が遅い昼食を取りに屯所の食堂へ来ると、何人かの隊士達が頭を付き合わせて何かを覗き込んでいた。
「おう、オメーら何見てんだ。まさかジャンプじゃねーだろうなぁ。」
「あ、土方副長。」
 隊士達はそろって顔を上げる。監察として土方の直属の部下に当たる山崎が、代表して口を開いた。鬼の副長に怯えるでもない、となると、やましいことをしていたわけではなさそうだ。
「カタログ見てたんですよ。副長も見ます?」
「あぁ? 何のだよ。」
 まさかコミケのじゃねーだろうなぁという呟きは、幸いにして誰にも聞かれなかった。
 ほら、と開かれたページを見ると、どうやらパジャマのカタログのようだ。写真のモデル達は、にこやかに笑っている。何故か、そのモデル達は皆年寄りばかりだったが。
「………何だこりゃ。」
「介護用品のカタログです。これはパジャマのページだけど、後ろにはオムツとか、杖とか老眼鏡もあるんですよ。」
「………誰か、身内がヤバイ奴でもいるのか?」
 土方の眉が寄せられる。鬼だ何だと言われ恐れられてる副長だが、その実仲間に対しての情は深い。前に隊士の一人の家族が急な入院をしたときに皆でカンパをしたが、土方がそれにこっそり匿名で大金を出したのは、知る人ぞ知る事実だ。
「そういうんじゃないんですよ。ただ、敬老の日が近いから。」
「遅くなったお中元じゃないけど、国元の親やじいちゃん達に送ろうかって話をしてたんですよ。」
 理解したように小さく頷いてから、土方はそこを離れた。隊士の一人が、「副長もどうですか?」と背中に声をかける。
「いらねぇ。てーか何だよパジャマって。普通のじゃダメなのか?」
「介護用ですから。ボタンじゃなくてマジックテープで、指先の力が鈍くなっても一人で脱げやすく作られてるんですよ。」
「チクチクしそうだな。」
 そんな感想を漏らしながら、食堂のおばちゃんに親子丼を注文する。心得てるおばちゃんは、まずトレイにマヨネーズのボトルを置いた。
「それに、送るんならマヨにしろ。これで食欲も上がるだろ。」
「いやむしろ下がりますって。それに副長、あの時自分でかけたマヨネーズで気分悪くなってたじゃないですか。」
 要らん口を利いた、と思った時には遅かった。ぐわっと白目を剥いた土方が、ぎぎぎぎぎと油の切れたロボットのような動きでこちらへ振り返る。
「ふ、副長?」
「山崎ぃぃぃぃぃぃぃぃっ!! アレは俺じゃねぇって何度も言ったろぉぉぉぉっ!!」



~長月~

 悲鳴を上げることも、助けを呼ぶことも忘れて彼女は夜の街を走った。
 どうしてこんなことになったのか判らない。自分はただ、外に出たかっただけだ。吉原の夜は明けて、割れた空から陽の光が降り注ぐようになった。見えるようになった分だけ青空の遠さが物足りなくて、もっと近いところへ、もっと高いところへいきたかった。十年以上も隔てられていた外界、自分を知らない場所で生きていくのは怖かったけれど、それ以上に新しい世界に焦がれた。
 だから、外へ出た。
 ただ、それだけだったのに。
「それだけ、じゃぁすまないんだよねぇ。残念だけど。」
「ひっ!」
 目の前に立ち塞がったのは、たった今自分が逃げてきた男だ。自分を、殺そうとする男だ。あれだけの長い距離を走って逃げたのに、呼吸一つすら乱さず男は彼女を見据え、口端を持ち上げる。彼女の息は途切れそうで、心臓がばくばくと破裂しそうで、走り続けた足はがくがくと震えて、押し潰されるようにその場へ崩れ落ちる。
「駄目じゃないかぁ、重要機密握ったまま外に出ようなんて。」
 男はゆっくりと、歩み寄る。駄目だ、逃げられない。傘の先がこちらに向けられる。
「立場を自覚しなかったアンタの、選択ミスを恨むんだな。」
 目をつぶる。先端の銃口が火を放つ瞬間など、見たくもない。
「じゃぁな。」
 続いて響いた爆音に、彼女は悲鳴を上げた。次いで体がふわりと持ち上げられる。腕、じゃない。すべすべとした、手触りの何かに抱え上げられるのを感じて、恐る恐る目を開けた。
「きゃぁぁぁっぁっ!?」
 視界に入ったのは、夜目にも真っ白な、ナニカだった。ペンギンみたいな手が彼女を抱え、つぶらな瞳がじっと見つめてくる。
「なにっ? なに何なのぉぉぉっ?」
「案ずるな、もう怖がる必要はない。」



あ。「長月」は「葉月」から一年後の話です、はい。
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by wakame81 | 2009-03-09 00:23 | オフライン。  

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