お知らせ

●6月24日の東京シティに、桂さんお誕生日二日前企画のアンケート本を作ります。つきましては、皆様にアンケートをお願いします。名付けて、「銀魂キャラクターなりきりアンケート「ヅラに誕生日プレゼントを用意しよう」です、よろしくお願いしまーす。
●桂マイナーcpアンソロ、2011年6月シティのコタ誕で発行しました。
●アンソロ本文に、誤字を発見しました。
お取り替え、てか修正については こちら をごらんください。
今現在、修正関連のお知らせはhotmailには届いておりません。「送ったけどやぎさんに食べられたっぽいよ!」という方がいらっしゃいましたら、拍手か こちら までお願いします(爆)

~Melody of the Dusk~鬼火灯籠と甘いキャンディ・4

ちなみに冒頭は、「新八が≪視た≫もの」です←蛇足。





 人気のない裏通りで、二人の男が対峙していた。
 一人は知らない。金茶色の髪の、黒縁眼鏡をかけた男。耳と鼻が、とがっている。
 もう一人は、よく知っている人物。黒い髪が夜風に揺れている。
(桂さんっ?)
 眼鏡の男が懐から何かを取り出す。銃だ。けれどそれを構える前に、桂が鞘から抜かないままの刀で叩き落とす。
「聞かせてもらおう。何故、子供達の魂を集めようとした。何が狙いだ。」
 低い声で、桂が問う。男は何かを喚いた。何故か、その言葉は新八には聞こえない。
「もう一度聞く。貴様は、≪結社≫の者か?」
 つばを吐き捨てながら、男がまた何かを叫んだ。………聞こえない。
「そうか。答えぬのなら、それで構わん。」
 桂が一歩下がる。代わりに前に出たのは、白い大きなペンギン………エリザベス。
 エリザベスがその嘴を開く。
 中から、二つの光が覗いて見えた。


 ≪見た≫モノを頼りに、ギンタと新八がそこを駆けつけたとき、響いた怒号は土方のものだった。
「耳元でそう喚くな。だいたい、愚図で間抜けな芋警察に一般市民が善意で協力してやったのに、何故怒鳴られねばならん。」
 冷たく、桂が答える。エリザベスはいない。どうやら、呪符の中に戻したらしい。
「テメェが捕まえて引き渡した連中で、まともに職質できたヤツが何人いると思ってんだ!! ほとんどが、事件に関すること一切合切忘れてやがんだぞ!! テメェ、何しやがった、何隠してやがる!!」
「何も隠してなどおらん。それとも俺が、此奴等の黒幕だとでも言うつもりか?」
「こうまで怪しい行動されちゃ、任意同行でも求めたくなるなぁ。」
「残念だが、断る。」
「テメェっ!」
 土方が桂の腕を掴むより早く、ギンタの跳び蹴りが桂に炸裂した。
「………万事屋!?」
「銀? いきなり何をする。」
「べっつにー? さっき糖分寄越さなかった仕返しー。」
 そう言うとギンタは、桂の腕を掴んで引き立てる。そして、その後ろを見やった。
 路地の奥には、倒れた男。
「あー、あれ、さっきうちの神楽ちゃんにキャンディくれた親切なおっさんじゃん。」
「何だとっ?」
「銀、リーダーは無事なのかっ?」
「知らない人からモノもらっちゃいけませーんって、さっき取り上げたとこ。ほらよ。」
 件のキャンディを、土方に向かって放る。
「うちの新ちゃんの見立てだと、それがさっきの騒ぎと関係があるんじゃないかってことなんだけど?」
 土方が、新八に睨むような視線を向ける。思わず竦み上がりそうになったが、新八は我慢して頷いた。
「………こいつが、元凶だと?」
「さー? 合ってっかどうか調べんのは、多串くんの仕事じゃないのー?」
「誰が多串だ、俺は土方だっ。」
「ま、そゆことでお仕事よろしくー。じゃねー。」
 そう言ってギンタは、桂を引っ張る。
「銀。」
「ギンタさんはお仕事して腹減ってます。てことで、何かおごれやヅラ。」
「ヅラじゃない、桂だっ!」
 振り返りもせず、二人は去ろうとする。土方が止めないかとはらはらして見ていた新八だったが、彼が煙草の箱を取り出したのを見て、ほっと息を吐き出した。
「それじゃ、失礼しました、土方さん。」
 頭を下げて、新八も走り去る。
 その後ろ姿を見つめながら、土方は煙草に火をつけ、紫煙を吐き出した。
「………山崎。」
「はい。」
 暗闇から、声だけが返る。
「………万事屋と桂を、調べ上げろ。」
「土方さん。まさか、本気で桂を疑ってるんですか?」
 その言葉には、かつての英雄への疑惑に対する戸惑いが滲んでいた。
「八年前の戦いの英雄だかなんだか知らねーが、ヤツは絶対何かを知ってる。行け。」
「………はい。」
「ミントンはすんじゃねーぞ。」
「は、はいぃぃぃっ!」
 気配は、闇の中に消えた。
 まだ吸いかけの煙草を、携帯灰皿にこすりつけ、土方は低く毒づく。
「………ザキの野郎、さてはまたさぼってやがったな………。」


 先を行く二人に追いついた途端、新八はまたギンタが桂を思いっきり殴ったところを目撃してしまった。
「ちょっ、ギンさんっ?」
「まったくおめーってヤツは。いい加減アイツらに目をつけられるようなマネ止めろっつの。」
「………。」
 桂はむすっとした顔で、殴られた頭をさする。
「奴等の介入など邪魔なだけだ。アレは、俺個人の事だ。」
「おめーそれ神楽にも言える?」
「………………。」
 桂は黙り込む。
「神楽が知ったら四分の三殺し決定だぞ。」
「………判っている。」
 そっぽを向いて、桂は答える。
 何か言葉をかけようとして新八は口を開きかけ、けれど何も言わずに噤んだ。

 自分は、あまりにも知らなさすぎる。
 桂のことも、ギンタのことも、神楽のことすら。

「判ったんなら何かおごれや。ギンタさんと新八君は、功労者で腹ぺこぺこです。」
「リーダーはどうした。」
「んー? 病院。魂抜かれかけたヤツの一人がアイツのダチで、ついてった。
「………そうか。」
「ま、おめーが犯人ぼこるのあの程度で止めたんなら、大丈夫なんだろ。そのうち電話来っから、そしたら拾えばいいし。」
「………ん。」

 強くなりたい、と。
 こういうとき、新八はそう思う。

 桂の髪を、ギンタがわしゃわしゃと掻き乱す。
「何をする銀っ。」
「いい加減にしないと、ヅラごと禿げっぞヅラぁ。」
「ヅラじゃない、桂だっ! 貴様こそ、まさかこんな時間に甘味を食すつもりじゃなかろうな、糖尿になったあげくそのひねくれた髪が爆発しても知らんぞっ!」
「何だと、パフェ喰わせねぇつもりかおめーっ! てか糖尿と髪の毛関係ねぇっ!」

(やっぱり、この人達のために強くなんかならなくてもいいかも………。)
 いい年した大人二人が怒鳴り合うのを見て、つい新八はそう思ってしまった。




                 ~To be Continued~
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by wakame81 | 2007-10-31 14:00 | 小説:ギンタマン  

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