お知らせ

●6月24日の東京シティに、桂さんお誕生日二日前企画のアンケート本を作ります。つきましては、皆様にアンケートをお願いします。名付けて、「銀魂キャラクターなりきりアンケート「ヅラに誕生日プレゼントを用意しよう」です、よろしくお願いしまーす。
●桂マイナーcpアンソロ、2011年6月シティのコタ誕で発行しました。
●アンソロ本文に、誤字を発見しました。
お取り替え、てか修正については こちら をごらんください。
今現在、修正関連のお知らせはhotmailには届いておりません。「送ったけどやぎさんに食べられたっぽいよ!」という方がいらっしゃいましたら、拍手か こちら までお願いします(爆)

あしたはくるから・伍

これでEDです。長々とした話ですみませんでしたー(^^;)






(やられる。)
 それでも受け止めようと構えた剣に、けれど衝撃は感じなかった。一瞬遅れて、後方で何かを鋭く弾く音が響く。
「やれやれ。やっと追いつきましたよ。」
 頭上から振ってきた声に、銀時は泣きたくなった。
「先生っ。」
「小太郎。晋助も銀時も、無事ですね。」
 松陽の右手の刀は、男の剣をしっかりと受け止めている。見上げれば左手に握られた鞘は、晋助が相手をしていた大男の腕を、鋭く打ち据えていた。
 それでいて、松陽の表情も声も、いつものように涼しげだった。
「二人とも、下がりなさい。」
「でもっ!!」
「先生っ!!」
「彼らを殴りたいのは解りますが、今は一度引きなさい。」
 視線すら、男達ではなく自分たちに向けて。けれど微笑んだその顔は、有無を言わさぬ迫力に満ちていた。
「大人げないのは重々承知していますが、私が先です。」


 松陽はあっという間に男達を倒した。あっという間過ぎて、銀時も晋助も、あれだけこいつら殴りたいと思っていたのを、ついうっかり忘れてしまうほどだった。
 小太郎は、あばらが折れているか、少なくともヒビが入っている。本業ではないが博識の松陽の見立てでは、そう思われたので、小太郎は松陽に抱き抱えられて村まで戻ることになった。
 その後ろを、太郎の引き綱を持った銀時と、晋助が続く。
 縛り上げられた男達は、麓に降りたら村の男達に運ばせ、明日にでも役人に引き渡すことになった。
 ………明日。
 とりあえず無事に明日を迎えられることになったわけだが。銀時はとなりの晋助の顔を、そっと伺い見る。その顔色は、悪い。
 ケガのせいではない。
 松陽の言いつけを破って出歩いたあげく、小太郎を追ってかどわかし犯とやりあい、傷口を開かせてしまったのだ。明日はきっと、塾に来れまい。その前に、松陽のお説教が待っているかもしれない。
 小太郎も、しばらくは安静が必要なはずだ。
(ま、いっか。)
 何にせよ。明日は来るのだ。
 少しいつも通りじゃない明日だけど、取り返しのつかないことじゃない。少しの間、うるさい小言とすぐムキになる咆える声がなくなるだけで。
「そういえば、おめー何だってあんなヤツにさらわれたんだ?」
 ふと気になって、尋ねてみた。
 銀時の立ち回りで互角にやりあえる相手だ。逃げ足の速い小太郎が、追いかけられて捕まってかどわかされるとは思いにくい。
「それが………。」
 銀時の方へ伸び上がろうとして、小太郎は顔をしかめた。無理をしては駄目ですよ、とたしなめる松陽の声が続く。
「あの男、先生の家まで案内してほしいと言ったんだ。」
「………で?」
 何となくイヤな予感がした銀時の代わりに、晋助が促す。
「それで、案内している途中で、急に目まいがと言い出すから、日射病かと思って支えようとしたところを、押さえ込まれた。」
 一瞬の沈黙の後。
「バカかテメェはっ。そんなかんたんなうそにひっかかってんじゃねーっ。」
「おめーいつも俺に、お菓子やるからってついていくんじゃないとか言ってて、自分がひっかかってんじゃねーかっ!!」
「………小太郎。他人を信じるのは美徳ですが、そういう時はせめて大人を呼びなさい?」
 松陽にまでそう言われて、開きかけた口をつぐんだ小太郎の顔がかいま見えて。
 こいついつかまたかどわかしにあうんじゃないかと、銀時は不安になった。




                          ~Fin~
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by wakame81 | 2007-09-09 22:02 | 小説。  

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