お知らせ

●6月24日の東京シティに、桂さんお誕生日二日前企画のアンケート本を作ります。つきましては、皆様にアンケートをお願いします。名付けて、「銀魂キャラクターなりきりアンケート「ヅラに誕生日プレゼントを用意しよう」です、よろしくお願いしまーす。
●桂マイナーcpアンソロ、2011年6月シティのコタ誕で発行しました。
●アンソロ本文に、誤字を発見しました。
お取り替え、てか修正については こちら をごらんください。
今現在、修正関連のお知らせはhotmailには届いておりません。「送ったけどやぎさんに食べられたっぽいよ!」という方がいらっしゃいましたら、拍手か こちら までお願いします(爆)

いつか昇る陽

新年一発目でございます。

桂花美人様に「元旦」お題で投稿しようと思ったら、沖桂どころか誰ともかぷ要素がない、桂さん単品の話になってしまったのでこっちにあっぷします(爆)。

お題用、ネタを錬り出し直さなきゃ………(爆)





 攘夷の暁、と人は言う。


 濃藍の空の下、桂はひらりひらりと連なる屋根の上を飛んでいく。
 眠りを知らない街。特に今宵は、新しい朝を迎える特別な夜。いつもより煌々と光を放っていた街は、それでもやってくるその気配に、少しずつ息を潜めようとしている。
 華やかなネオンが一つ二つと消えていく。
 半月よりもさらに欠けた月の光はか細く、瞬いていた星も煌めきを失っている。南東の空高く、なお存在を主張するアレは、明けの明星か。
 世界は未だ、薄暗い。それでも彼は、足を踏み外したりはせず、軽やかに翔けていく。


 幼い頃から月とたとえられることの多かった自分を、いつ、誰が昇る陽の形容を与えたのか、桂は覚えていない。最初はこそばゆかったそれも、今は慣れた。
 自分一人を暁と、指針とするなら、自分がいなくなった後はどうなるのか。それは未だ、不安の残るところなのだが。


 空は少しずつ、色を失っていく。
 藍から群青、そして青へ。一度訪れ始めた変化は急で、あっという間に露草を経て空は本来の色を取り戻す。
 その端に。
 桂の視線の先に、瓶覗色から白への経過を経て、金色に光り輝く帯がある。糸のようなその光の帯は、見る見るうちに太くなっていき、家屋やビルを染めていく。
 そして金の光は、朱を帯びていく。
 邪魔するモノの何もない、高い高いところで、桂はそれを見つめる。


 彼らもこれを、見ているだろうか。ふと、先ほど見たものを思い出した。
 よく知っている親子連れが、これまたよく知っている狗と一緒にいた。
 薄紅の少女が木欄色の髪の狗と何かを言い合い、それを水浅葱の衣の少年がなだめる。その少年に、巌のような狗の長が話しかけ、すげなく無視される。
 眠いところを連れ出されたのだろう銀のマダオは、漆黒の狗と会話をやりとりし、彼を一方的に怒らせていた。


 平和なモノだ、と桂は思う。
 初詣に来たのだろう親子連れも。
 警らなんだかさぼりなんだか判らない狗達も。


 穏やかな水面のような世界。けれど、水底では何かが蠢き始めている。
 その流れが面にまで浮かび上がるのか。その流れはどこへ向かうのか。今はまだ、桂にも判らない。流れを起こしたあの男にすら(世界はそんな単純なモノじゃない)。


 朱金の光を投げかけながら、新しい朝の陽が昇る。
 特別な日のこの光は、けれどヒトが勝手に区切ったモノでしかなく。365日前にも同じ特別な陽は昇ったし、365日後にもまた昇るのだろう。自分がそれを見るかはともかく。
(それでも。)


 いつか夜明けへと、時代を導く。


 桂は誓う。
 新しい朝に。
 親しい者の、そして子供らの笑顔に。




                     ~Fin~


     
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by wakame81 | 2008-01-03 02:04 | 小説。  

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