お知らせ

●6月24日の東京シティに、桂さんお誕生日二日前企画のアンケート本を作ります。つきましては、皆様にアンケートをお願いします。名付けて、「銀魂キャラクターなりきりアンケート「ヅラに誕生日プレゼントを用意しよう」です、よろしくお願いしまーす。
●桂マイナーcpアンソロ、2011年6月シティのコタ誕で発行しました。
●アンソロ本文に、誤字を発見しました。
お取り替え、てか修正については こちら をごらんください。
今現在、修正関連のお知らせはhotmailには届いておりません。「送ったけどやぎさんに食べられたっぽいよ!」という方がいらっしゃいましたら、拍手か こちら までお願いします(爆)

最後の夏休み・前

175訓の、「リーダーを桂さんに決める会議」を見ての妄想小説。すいません、ジジィじゃなくて普通に場をしきる桂さんに萌えてました(爆死)。




 砂浜にでっかく文字書きながら(しかも小便で)B’z を熱唱し、その一部を身を挺して波から守ってみたり、かと思えば入道雲に向かって訳のわからん妄想をしてみたり。
 お前どんだけはっちゃけてんだよ。
 狂乱の貴公子って狂乱の奇行子の間違いじゃねーの。
 無人島で自分以外誰もいないと思ってはっちゃけたのは、ここにいる全員(新八と長谷川さんも、俺のカメハメ波を見て妙に理解があったから、二人も何かしらやっちゃったと思われる)そうだけど、その全部をさらってなお衝撃を与えるお前が恐ろしいよ俺は。


「では、お妙殿が食事班ということで。よろしく頼む。」
「腕をふるわせていただきますわ♪」
 まな板女がどーしてもと言い張った結果、食事班もとい科学毒殺班に居座ってしまった。
 防げなかったもんはしょーがない。防ごうものなら良くて4分の3殺しにあうだろうことは、目に見えていた。
 こうなった以上、次にやることは決まってくる。
 某大陸産うなぎも真っ青の不可食物をどう避け、そしていかにちゃんとしたものを食べられるようにするか。
 意識せずとも、俺、新八、そして神楽の視線が重なり合った。
「人数的に考えると、食事班にもう一人割り振れると思うのだが………。」
 ヅラの視線は、一同をくるりと見回した。立候補あるいは推薦を待っているのがわかる。
「はーい、だったら新八がいいアル!」
「ちょっ!? なんで僕っ!?」
 神楽の提案に、新八が真っ青になった。まぁ当たり前か。
 お妙と一緒に食事係。死亡率500%の危険物質をよそにばらまかせないための重要な役割を持つと同時に、絶対味見を強要されるという己の死亡率も500%の、いわば捨て石、名誉の戦死だ。
「姉弟なんだから、手伝うの当たり前アル。こういうときこそ家族団らんネ。」
「いや普段でも充分団らんできてるからっ。それより神楽ちゃんこそ、こういうときに姉上と料理なんてしてみたくないっ? 万事屋じゃ女の子同士でお料理なんて事できないじゃない、ね、ぜひそうしようっ?」
「何言ってるアルか? こういう時こそ探検アルよ。だれも踏み行ったことのない森、見知らぬジャングル、それがあったら探検してみるのが乙女心というものアルね。のび太もそうやって、アフリカの大魔境に分け入ったアルね。」
「あれ最初に言い出したのジャイアンじゃなかったっけっ? というより探検したいのは乙女心じゃなくて少年の心でしょぉっ?」
「ヅラぁぁぁっ。駄眼鏡がひどいアル、私ちょっぴり未知のものにわくわくしただけなのに、サツキとメイみたいに新しい家にわくわくしただけなのに、そんなの女の子じゃないコノヤローなんて言われたも同然アルよぉぉぉっ!」
 円陣を横切ってまで神楽がヅラに泣きつく。鍋の時も思ったけど、このガキ純粋な子供のふりして腹黒だよなぁ。
「よしよし、リーダー可哀想に。それと俺はヅラじゃない、桂だ。」
「そんなこと別に言ってないよっ? それに家にわくわくするどころじゃないからっ。ていうかそこで桂さんに泣きつくのは反則だろぉっ?」
「反則じゃないネ。乙女心もわからないマダオ達に泣きついても意味がないからヅラに泣きついてるだけアルよ。余計な言いがかりはよしてほしいアル。」
 新八へと振り向く神楽の視線は、惑星ベジータを破壊するフリーザのように邪悪で狡猾なものだった。
 むろん、それが見えているのは向けられた新八とその隣の俺だけで。
 でもって、見えてないヅラは、よしよしと慰めるように神楽の頭をなでる。
「リーダー、気持ちはわかる。だが、新八君も悪気があって言ったのではない、きっと、たぶん、おそらく、そうだといいなー。」
「ちょっとぉっ! 何でそこで自信なくしてんですか、弁護するならもっとちゃんと自信持ってくださいよぉっ!」
 あーあ。ここでヅラの心象悪くしたら、墓穴掘ってるだけだってーのに。
 でもこれで、新八が食事班になってくれればサイコーだ。ヤツなら身を挺して、猛毒物質を止めてくれるに違いない。きっと。たぶん。おそらく。そうだといいなー。
「すまない新八君。だが俺は君ではない、君の心情を10割理解することもそれ故に難しい。だから憶測でしか君の心情とあの言葉の理由について語ることができず、そしてもし仮に憶測が間違っていた場合、それを口にした俺はともかくリーダーに深い心の傷を負わせることになるかと思うと」
「わかりました、もういいです僕が悪かったですごめんなさいっ。」
 おお、折れた。さすがヅラのうざったさ、端から見てもえらい破壊力だ。
「そうアル、悪いのは新八お前アルね。お詫びに食事係でおいしいもの作るアル。」
 そこへ一気にたたみかけに入る神楽。
 横でゴリラ女が「あら、それじゃ罰ゲームにはならないわよ?」とか言ってるが、発言者が神楽だけあってまだキレるまでには至ってない。
 その意気だっ。行けっ、神楽、たたみ込めっ。
「いや、新八君は寝床班の方がいいと思われるが。」
 と、そこへ肝心のヅラから余計な一言が入る。って、マジ余計なこと言ってんじゃねーよ、せっかくスケープゴートが決まりそうだったのによぉっ。
「え、いいんですか?」
「そんな姿でいつまでもいると、体を冷やしてしまうだろう。早いところふかふかの寝床を確保して、ぬくぬくと温まるといい。」
「桂さん………。」
 生き地獄を逃れ、感極まった顔で新八はヅラを見つめる。えぇい、こんなことで生け贄を逃がしてたまっかよ。
「てかさ、寒いってんならてめーの羽織貸してやりゃぁすむんじゃねぇの?」
「一度体を冷やしてしまったら、羽織一つより、ふかふかの寝床でぬくぬくする方がいいだろう。だが、一理あるな。」
 そう言ってヅラは、羽織を脱ぎだした。そこへ。

 ぼすっ。

 鈍い音とともに、片手で持てるくらいの丸くて黒い物体が、その裾から落ちる。
「あ、しまった。」
「って、何持ち歩いてんのヅラぁぁぁっ?」
 反射的に距離を取る俺。一瞬遅れて、新八と神楽もヅラから離れた。
 わかってない残り三人は、不思議そうな顔で首をかしげている。
「ヅラじゃない桂だ。何って、爆弾に決まっておろうが。」
「爆弾っ!?」
 その言葉に、九兵衛がお妙をかばうようにして後ずさり、わたわたと長谷川さんもヅラから離れる。
「いや、そんなに警戒する必要はない。しっかり乾かしてあるから暴発はしないはずだ。」
「余計警戒するわぁぁぁっ。ていうかお前、無血革命に路線変えたんじゃなかったのかっ?」
「狗どもに追われるのは変わらんのでな、護身用だ。」
「まさか他にも持ってるんじゃないでしょーねっ?」
「正確な数は企業秘密になるから言うことはできないが。それとんまい棒もある。あ、チョコバーは今日はないぞ銀時、まさかお前に会うとは思わなかったものでな。」
「いらねーよっ、あ、嘘嘘今度また持ってきてくれ。」
「じゃなくて、全部出してくださいっ。」
「だからそれは、企業秘密に触れるから不可能なのだ、新八君。」
「だったらいいです羽織はいいです、がんばって寝床作ってぬくぬくしてますっ。」
「それなら仕方ない。とにかく、これで寝床班も一人は決まったな。」
 爆弾を拾いながら、ヅラは会議を進行させる。
「リーダーは探索班希望だが、いいのか?」
「ダイジョブアルよ。乙女心を解さない駄眼鏡に何言われようと平気アル。」
「そのネタひっぱんないでよ神楽ちゃん。」
「んー………。」
 すんなりと新八やお妙の希望を通した割に、神楽に甘いヅラにしては何か渋っているようだ。
「何アルかヅラ、私が探検行くの、そんなにイヤアルか?」
「ヅラじゃない桂だ。いや、というか、危険ではあるまいか? リーダーの言うとおり、何があるかわからない、この中で一番危険度の高い係なのだから。」
「へっちゃらアルよ。たとえティラノザウルスが出てきても、食べ尽くす自信満々ネっ。」
「食うこと前提かよオイっ。」
 俺のツッコミも、しかしこの天然ぼけには通じなかったようだ。
「リーダー、ティラノザウルスは肉食だから、美味くはないかも知れないぞ。」
「この極限状態でおいしくないからってワガママ言うほど子供じゃないアル。甘く見ないで欲しいアルよ。」
「さすがリーダーだ。」
「って問題はそこじゃねーだろっ。」



                               ~続く~
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by wakame81 | 2007-09-09 22:11 | 小説。  

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