お知らせ

●6月24日の東京シティに、桂さんお誕生日二日前企画のアンケート本を作ります。つきましては、皆様にアンケートをお願いします。名付けて、「銀魂キャラクターなりきりアンケート「ヅラに誕生日プレゼントを用意しよう」です、よろしくお願いしまーす。
●桂マイナーcpアンソロ、2011年6月シティのコタ誕で発行しました。
●アンソロ本文に、誤字を発見しました。
お取り替え、てか修正については こちら をごらんください。
今現在、修正関連のお知らせはhotmailには届いておりません。「送ったけどやぎさんに食べられたっぽいよ!」という方がいらっしゃいましたら、拍手か こちら までお願いします(爆)

夏コミ委託もろもろ。

……もう夏コミとか早いですね!!わかめびっくり!!!

いや、ほんとにマジでびっくりです。ついこないだ、現パロ沖桂シリーズのオフ本を出したばかりなのに。

その、現パロ沖桂シリーズ「戀唄」ですが、夏コミで委託していらだいてます。
前日談「二つの恋の物語」と、後日談「mine,yours」も、少部数ながらあります。
「二つの~」と「mine~」は、R18になります。お気をつけを。


12日土曜日、「け18a」の、黒船来航さんになります。
よろしくおねがいしまーす。

みやさん、いつも委託ありがとう!!


続きは、拍手再録。プールの回後日談的な、沖桂。
近藤さんばっか、ずるい。










 そのスイッチを、奴はいとも簡単に切り替えてしまう。
「かーつらぁぁぁっ」
 痛みすら感じる日差しと、まとわりつくような大気に、数分前までの沖田のモチベーションは最低ラインを軽く下回っていたはずだった。
 いつまでもアイス片手にさぼってはいられない。三本目のがじがじくんの棒をゴミ箱に放り捨て、なるべく木陰を選んで屯所へ帰るところだった。タクシー、いや署のパトカーでも呼んでやろうか。無線を取り出そうとしたところで、その目は奴を捉えた。
「待ちやがれぃっ」
「誰が待つか」
 白ペンギンと共に、桂は軽やかに屋根の上へと躍り上がる。後を追えば待っていたのは、目も眩む陽光だ。視覚と肌を、日差しが刺す。細めた視界は小さくなっていく羽織姿を見つけた。
「待てぇぇぇっ」
 日に焼けた瓦から、湯気が立つようだ。熱は上や周りの空気だけでなく下からも伝わってきた。少し走っただけで肌が焼けつき、汗すら蒸発してしまう。
 何をやっているんだろう。
 こんな暑い中、追いかけたってそうそう捕まるものではない。呼吸すら喘ぐような沖田と逆に、桂の足取りは早い。さすがにしんどくなってきた白ペンギンは少し千鳥足になってきて、桂の合図で下へと降りる。そして逃亡者の足は、さらに速さを増した。
 捕まるわけがない。
 真っ黒な上着を屯所においてきてよかった。襟も袖口もはだけて、まだ涼しい方だ。それでも暑いものは暑いし、面倒で仕方ない。
 それでも。
「でぇぇぇぇぃっ」
 放ったバズーカは、桂の進路をわずかに変えた。あっちは川の方だ。知らず口端が持ち上がる。むしろ、チャンスだ。
 こっちも速度を上げる。まさかここで乗り気になるとは思わなかったのだろう、桂はちら、とだけ振り向いた。それがさらに、沖田のやる気に火をつけた。
「間違えんなよ、道はこっちでぃっ」
 わざと狙いを外されたバズーカに、向こうも沖田の意図はすぐ気づいただろう。それは迷いか、ほんの少しだけ足が緩む。それでもやっと、沖田が引き離されない程度だ。僅かに距離を詰めるかしないうちに、逃げる足はまた早くなった。
 沖田の、望む通りに。
「あんにゃろ、なめやがってっ」
 わざと誘いに乗った。罠があるなら食い破る自信か、或いは誘導される先に何もないことを気づいてのことか。どっちにしたってあり得そうだと思いながら、懐の秘密道具に手を伸ばす。
 やがて、連なる屋根の向こうにきらきらと光る帯が見えてきた。日の光を反射しながら、それは涼しげに、暑さに悶えるものを誘う。桂も例外ではないのか、足はまっすぐにそこへと向かう。
「食らいやがれぃっ」
 引き金を立て続けに引いた。最初の弾を飛びすさってかわした桂の足下に、二発めが炸裂する。足場を失ってよろめくうちに距離は詰まった。バズーカを放り刀を抜く。バランスを崩した体勢ではたとえ大振りでも軽く流すのは難しいに違いない。桂の足が屋根瓦を蹴り、体が宙に放り出された。
 狙っていたチャンスは今ここに沖田のものとなった。
「食らえぇぇっ」
 左手が懐から抜き出して撃った鉄砲を、桂は避けきれなかった。当たるを幸いで連射された水が夏でも白い顔に真正面から炸裂する。派手な音と水柱がそれに続き、川に落ちた相手を追って沖田も飛び降りる。
 川べりはさほど深くはない。膝上までしかない水の中に立ち、右手に水鉄砲を持ちかえて気配を探る。
「うぉえっ?」
 川は濁っていないはずなのに、気づくのと同時に足を払われた。反射で空中に残った右手が捻られ、水鉄砲を奪われる。対抗手段を練る余裕はなく、ツーンと鼻に響く痛みをこらえて起きあがった途端、しぶきが顔面を襲った。
「何のつもりだ」
 目を開ければ、鼻先に銃口が突きつけられていた。トリガーにかかった指は白く、細い手首が袖口から覗いている。水を吸って重くなった布地は腕にまとわりつき、薄鼠色の羽織は塗れて色を濃くしている。その上からさらに貼りついた髪は黒く、陽の光に艶を返す。
 濡れねずみ、という言葉にふさわしい形とそれに相反する琥珀の輝きに、知らず目を奪われた。
「何のつもりだ。こんな、おもちゃなど使って」
 睨みつける瞳に、炎が見えた。怒り、だけではない。不規則に揺らめいている。
「何のって」
 声を出した途端、のどの奥をイガのようなものが引っかく。少し咳き込んで、それからもう一度、ずぶ濡れの立ち姿を見上げた。
「何を笑う」
 口元が緩むのを、どうしても押さえきれない。見咎めた瞳が細くなり、細い眉が寄せられる。眉間にしわの寄ったそんな顔すら、引きつけられる。
「だって」
 隠すのを止めて、沖田は笑った。
「ずりぃだろ、アンタも近藤さんも」

『大江戸プールにお妙さんが行くっていうからさ。心配じゃん、どんな変態に盗撮されるかわかんないじゃん、水着なんだし。だからついてったら、』

 そう、聞かされたあの時から、腹の奥に棘のような何かが突き刺さっていた。針ほど鋭くはないくせに、今ののどのように執拗に引っかいてくる。
 その煩わしい感覚は、目の前の光景できれいに消え去ってしまった。
「何のことだ」
 言うわけねーだろぃ。そう、舌でも突き出してやれば間違いなく水鉄砲は発射される。凶器は目の前にあって、だからこそ腕ごとそれを掴むこともできるだろう。
 反撃のタイミングを計りながら、沖田はもう一度笑った。
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by wakame81 | 2017-08-11 00:34 | オフライン。  

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