お知らせ

●6月24日の東京シティに、桂さんお誕生日二日前企画のアンケート本を作ります。つきましては、皆様にアンケートをお願いします。名付けて、「銀魂キャラクターなりきりアンケート「ヅラに誕生日プレゼントを用意しよう」です、よろしくお願いしまーす。
●桂マイナーcpアンソロ、2011年6月シティのコタ誕で発行しました。
●アンソロ本文に、誤字を発見しました。
お取り替え、てか修正については こちら をごらんください。
今現在、修正関連のお知らせはhotmailには届いておりません。「送ったけどやぎさんに食べられたっぽいよ!」という方がいらっしゃいましたら、拍手か こちら までお願いします(爆)

黄昏の旋律:Ⅱ

お待たせしましたぁぁぁ(スライディング土下座)
やっと、無事に、入稿できました。とりあえず無事です。フォント埋め込みミスってやり直した程度です。
ほんっとーーーに、お待たせしました。

退魔パラレルギンタマンオフライン版、ようやく2巻です。1巻出たの、何年前だよ……ガクブル。

サイト版の第四話、第五話と、間に書き下ろしを挟んでいます。オフの第三話があの終わり方になったおかげで、第四話もあちこち書き直しました。第五話も、伏線ほか張り直すためにいろいろ書き直しました。
ほぼ九割書き下ろしって、バカじゃないの自分(まがお)


うん。えーっと、第三巻早めに出します。はい。


続きに、サンプルー。









第四章 

 冬は、日の落ちるのが早い。ましてや、高いビルに囲まれた、ここ新宿では夜は駆け足でやってくるようだった。太陽の名残を吹き払うように、あちこちでネオンが灯り、青色を濃くしていく空を照らそうとしている。
 そんな通りを学生服で歩けば、当然補導される。ので、いつも新八は、抜け道を使う。店の裏手が並ぶその細道を通る度に、小さな冒険のようなわくわくを覚えていた。それも、ここ数日は、胸の奥底に潜んでしまっているけれど。
『お前、もうここ来んなよ』
 そう、ギンタに言い渡されたのは、一週間も前のことではない。
 二月頭、新正月の日に横浜を襲ったテロの翌日、新八は目の回るような忙しさに追われていた。
 テロの首謀者である中華系妖魔の裏切り者(神楽いわく)は、その神楽たちの手から真選組に引き渡された。もう一方いたという、レミエルを名乗る女と彼女が率いていたオートマタ集団は、逃げられたままだ。そして、もう一組、あの場にテロリストとおぼしき者たちがいたのだ。
 その二人の顔をはっきり見たのは、新八ただ一人。だから、真撰組で目撃証言をして、そのすぐあとに万事屋ギンタさんでも同じことをした。その、直後に言われたのだ。
「奴らのモンタージュまでやってもらっといて虫が良すぎるのはわかってんだけど、お前をこれ以上巻き込みたかねーんだ」
「でも、ギンさん!」
 そう、反論したのはその次の日。玄関を越えさせてもくれなかったギンタに、つかみかかる勢いだった。
「桂さんを、探すんでしょっ? だったら、僕は役に立ちます。この前は足引っ張っちゃったけど、でも!」
「この前は、足引っ張ったんじゃねぇ」
 ぞっとするほど、低い声だった。
「ついでに命なかったかもしれねーって、まだ判んねぇのかよ、新八」
「それ、は、」
「おめー護りながら、なんとかできる相手じゃねーの。向こうだって、《目》を真っ先に潰しにかかるんだよ。これ以上は、迷惑だ」
「ギンさん!」
「帰れよ、新八」






第五章


「ヅラ! これ買うアル」
 指さす先は、季節物のコーナーだった。おいしそうな桜餅が、いくつも積み上がっている。
「リーダー、今日は酢昆布と卵を買う日なのだが」
「構わないアル。大丈夫ネ、カビがくる前に全部食べれるアル」
「うーん、そうではなくて、」
「リーダー命令が聞けないのかアァン?」
 上目遣いに睨まれて、桂もたじたじである。ダダをこねる子供と困る保護者の図、は、物珍しいものでもないのだが、周囲は妙ちくりんなものを見る目を向けていた。確かにシュールではある。新八など、本性を知っているからこそ余計にそう思う。
「先立つ物が、というか」
「ケチケチすんなヨ、ヅラ! 昨日仕事したばかりだロ!」
「その振り込みがされるのは明日で、今日ではないのだが」
「季節を愛でるのに野暮言ってはだめアル。四季折々のものを大事にする、日本の美徳のはずアル」
「素晴らしい」
 声とともに、拍手が響いた。今度こそ、周りはぎょっとそちらを見る。正月でもないのに、袴の男が盛大な拍手を送っていた。
「夏には涼を、秋には紅葉と実りを、冬には雪を、そして春には花を愛でる。目でも、そして舌でも。それを、大陸の出でありながら深く理解していらっしゃる。さすが、神楽さんと言うべきでしょう!」
「ふん、当然のことネ」
 拍手を一度止めて、男は前に進み出た。その後ろから、一人の少女が顔を出す。
「久しいな、桂」
 とても子供とは思えない、理知的なまなざしの少女は、やはり子供らしくはない口調で、そう笑んだ。
「《夜兎の姫君》も、息災で何よりじゃ」
「そっちもナ、《出雲姫》」
 出雲。その言葉を、口の中で繰り返す。
 桂やギンタら、フリーの退魔士のまとめ役であり、人と魔の間に立ち、調停を取り持つ中立組織。そして、日本最大の予知能力者。それが。
「え、こんな小さな子?」
「小さな子とは何です。姫の予知夢は外れたことのない、世界でも有数の予言者なのですよ。しかもそれは、未だ発展途上の能力、それが同じく未発達の身体に宿るという、術と身体の絶妙なアンバランスさをまとった、最高の術者それこそが《出雲の姫君》、阿国さまなのです!」
 うわぁ、きもい。
 ひょっとこみたいな男の熱弁に、新八だけでなく神楽もビミョーな顔をしている。少女は、顔を真っ赤にして俯いている。ただ一人桂だけが、男と熱い握手を交わしていた。
「さすが、武市先生。姫のことをよく理解していらっしゃる」
「当然です」





第六章


 この場にいるのは、その世界の大物と言い切れる人物ばかりだ。結野清明なんて、風水ブームの時にテレビで見たことすらある。
 けれど、新八の心拍数を割れそうなほどに速めているのは、彼らではない。
「快援隊社長、坂本辰馬じゃぁ! あとこっちは副官の鋼鉄の女べぶっ」
「陸奥じゃ」
 畳の上に、坂本が沈没する。
 客間は、十二人も人が入ってはいささか狭く感じられた。が、さすがは《出雲》のお膝元、畳も床の間に飾られた花も花瓶も、華美ではないが一流の品だと判る。その部屋に正座して感覚のなくなったはずの足が、熱い。いや、たぎった血液に高ぶっているのは、足だけではない。
「万事屋ギンタさん社長、坂田ギンタでーす」
「同じく、桂小太郎」
「同じく、神楽アル!」
 その名が出た途端、場に、張りつめた空気が走る。けれど、それは新八の緊張を煽ることも、慰めることもなかった。上の空で自己紹介をする間も、いやここに来たときからずっと、この目はただ一人に縫い留められている。
「ToukibiUnkoプロダクション社長、寺門市」
 才媛と呼ばれる彼女が、きらりと眼鏡を光らせる。その眼光に、背筋が伸びる。けれど、この息苦しいほど締め付けられた胸の痛みは、彼女ではなくその隣へ視線を注ぐたびに強く感じるのだ。
「寺門通ですっぱい梅干し。今日は集まってくださって、ありがとうきびうんこー」
「とうきびうんこぉぉぉぉ!」
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by wakame81 | 2013-08-04 12:38 | オフライン。  

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