お知らせ

●6月24日の東京シティに、桂さんお誕生日二日前企画のアンケート本を作ります。つきましては、皆様にアンケートをお願いします。名付けて、「銀魂キャラクターなりきりアンケート「ヅラに誕生日プレゼントを用意しよう」です、よろしくお願いしまーす。
●桂マイナーcpアンソロ、2011年6月シティのコタ誕で発行しました。
●アンソロ本文に、誤字を発見しました。
お取り替え、てか修正については こちら をごらんください。
今現在、修正関連のお知らせはhotmailには届いておりません。「送ったけどやぎさんに食べられたっぽいよ!」という方がいらっしゃいましたら、拍手か こちら までお願いします(爆)

これからセミ取りですかー。

桂マイナーcpアンソロ、6月シティのコタ誕で発行しました。当分は、記事全部にバナーをはっつけておこうと思います。



アンソロ本文に、誤字を発見しました。
お取り替え、てか修正については、こちらをごらんください。

今現在、修正関連のお知らせはhotmailには届いておりません。「送ったけどやぎさんに食べられたっぽいよ!」という方がいらっしゃいましたら、拍手かinfoあっとまーくk-dokkin.daa.jpまでお願いします(爆)


さっき、東北で地震がありましたね。被害があったニュースはまだ流れてないようですが、東北の皆様の無事をお祈りします。数日前には西日本でも揺れたの? 心配です。


二日遅れで沖田誕生日。
今年の誕生日ネタは、去年追われなかった誕生石シリーズを続けていきたいと思います。んで、もう出しちゃった沖田、高杉、新八に関しては、それ以外の小ネタでお茶を濁そうと…したんだけれど。あれ?
とりあえず久しぶりに、前向き全力疾走の沖田をかけた気がします。七夕拍手は、これの後に思いついたの。








 少し雨のぱらつく夜が明け、昇る朝日は雲の隙間からほそぼそと光を投げかけてくる。雨に冷やされた空気は心地よい風を送り届けてくる。が、それが今このときだけのものだと、誰もが感じていた。
 日がもっと高く昇れば、熱は雲の層を突き破って地上に届く。蒸し焼き、とはよく言ったものだ。
「本当にいいのか、総悟?」
 朝礼の後、わざわざ呼び止めて人のいい兄貴分はそう尋ねてきた。凛々しい眉毛がハの字に垂れ下がっている。
「かまわねぇって、何度も言いやしたぜ?」
 このひとの、こういう顔が好きだ。決して独占できるものではないが、それでも気にかけてくれる事実を強く感じる。安心、できるのだ。
「そりゃ、隊長格にはそれなりの責任があるさ。でも、今は差し迫った案件があるわけでもないんだし、一日休暇を取らすくらいの余裕はあるんだぞ?」
「近藤さんや土方さんは、誕生日休暇ねーじゃねーですかぃ」
「そりゃ、俺たちはいつ上から呼び出されても大丈夫なようにだな、」
「俺だって、今日くらい休まなくたって平気でさぁ。他の日に休んでますからねぃ」
「だけどぉ」
 笑ってみせても、ハの字眉毛は元に戻らない。もう少し困らせたいのと、このひとを安心させてやれないもどかしさと、もう一つ別のムヤムヤ感がゆっくりと胸の奥で渦を巻く。
「どうせ休暇でも、一大事があったら呼び戻されンのは俺も同じでさぁ。だったら、最初からいたほうがマシってもんですぜ」
「総悟……」
 それに、呼び戻されンの待ってたんじゃ遅ぇし。
「ん? 今なんて言った?」
 口の中で呟いただけだったのに、近藤は耳聡く反応した。普段鈍いくせに、こんなところだけ鋭いのは反則だ。いろんな意味で。
「何でもねーですぜ。んじゃ、警邏行ってきやす」
「あ、総悟」
「やめとけよ、近藤さん」
 まだ納得のいってない近藤を、さらに後ろから呼び止める声がした。局長、ではない呼称が誰によるものか、振り返って確かめるまでもない。
「トシ」
「総悟は休みたい時は無理を通してでも休むぜ。それが今日は出るって言ってンだ、無理に休ませなくてもいいだろ」
「トシ……」
 渋る顔をしながらも、近藤は一歩下がった。逆に、土方が前に出る。
「やけに話が判るじゃねーですかぃ」
「やけに張り切ってやがるな。まぁいいが」
 くわえたタバコに火はついていない。そんなもの、何が旨いのか沖田は知らない。現に土方は、苦そうな顔をしてこっちを見下ろしてくる。
「あんまり私情を挟むんじゃねぇぞ」
 言いたかったのはそれか。へらり、と沖田は笑って見せた。こんなもので、ごまかされてくれる相手じゃないのだけれど。
「どうせだったら、楽しんだほうがモチベーションもあがるってもんでさぁ」
 奥歯で何かを噛みしめる音とともに、土方は顔を盛大にしかめて見せた。



 厚ぼったい上着は脱いで、風通しのいいシャツ姿になる。ベストを残したのは、これが真選組の証になるからだ。手にはバズーカ、頭には麦わら帽子、どこの夏休み前の子供だよオイ、これからセミ取りですかーだとどこぞの白髪の旦那には笑われた。
「熱中症になって、肝心なときに倒れちまったらブザマってもんでしょう」
「ふーん、がんばってねー」
「そっちこそ、メットん中の天パが破裂しねーようにお気をつけてくだせぇ」
「よけいなお世話ですー」
 走り出すベスパの後をつけることも、一瞬考えた。が、あの男はそうそうしっぽを掴ませやしないだろう。くるり、と排気音に背を向ける。雲はうまく日差しを遮り、強い風のおかげで言うほど暑さは感じない。それでも歩いていると汗はじんわりとにじみ出てくる。
 自販機でコーヒーを買って、石段の上に腰を下ろした。風通しは生憎だが、冷たい飲み物は沖田の喉から腹をつたって体の内側を冷やしていく。
 ここも、江戸にいくつかある猫のたまり場の一つだ。日の高い今はさすがに、もっと涼しいところを求めているのか姿は見かけないけれど。
「セミ取り、ねぇ」
 似たようなものだ。捕まえたくて手に入れたくて、強い日差しの中、原っぱや林の中を駆け巡った。いそうな場所に心当たりをつけて、息を潜めて、相手を追った。
 違うのは、あのときのように手に入れたものを見せびらかそうという欲求が欠片もないことだ。欲しいのは、姉や近藤の賞賛でも、土方の驚く顔でもない。
 違うやりかたで、似たものを手に入れる方法も、知っているのだけれど。



 ざわり、と首筋を何かがなで上げた。むしろ心地よい感覚に顔を上げる。次いで、胸ポケットの無線がブルブルと震えた。伝えてくるのは、目標の発見とその位置だ。ここから近い。
「先越されちまったかぃ」
 不平そうな言葉に、笑いが混じる。誰よりも先に見つける、のはおまけみたいなものだ。欲しいのは、奴そのもの。
 走り出す。空にした缶は手にしたまま、奴に投げつけてもいいし合流した隊士に押しつけてもいい。動き出していくらもしないうちに、あたりの空気が騒がしくなる。
 真選組の追跡に気づかれたなら、あの座標からならこう動いてくる。ほとんど勘で、裏道を駆ける。やがて目は、翻る黒髪を捉えた。

 奴にとって、相手とするのに不足ばかりなのは自覚している。自分にあるのは子供の特権で、それを使えば、たとえばオフの姿で隠れ家の戸を叩けば、それなりのものは手に入るのも知っている。
 でも、今はそれじゃ足りない。
 子供の特権は、ただ甘えるだけではない。
「かーつらぁぁぁっ!」
 真選組という肩書きも、間違いなく沖田のものなのだから。
 自分のすべてで、桂を手に入れる。





                                     ~Fin~
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by wakame81 | 2011-07-10 11:27 | 小説。  

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