お知らせ

●6月24日の東京シティに、桂さんお誕生日二日前企画のアンケート本を作ります。つきましては、皆様にアンケートをお願いします。名付けて、「銀魂キャラクターなりきりアンケート「ヅラに誕生日プレゼントを用意しよう」です、よろしくお願いしまーす。
●桂マイナーcpアンソロ、2011年6月シティのコタ誕で発行しました。
●アンソロ本文に、誤字を発見しました。
お取り替え、てか修正については こちら をごらんください。
今現在、修正関連のお知らせはhotmailには届いておりません。「送ったけどやぎさんに食べられたっぽいよ!」という方がいらっしゃいましたら、拍手か こちら までお願いします(爆)

椿三景

桂マイナーcpアンソロ、6月シティのコタ誕で発行します。ということで、当日までの記事全部にバナーをはっつけておこうと思います。



リンクを張って下さる方は、こちら↓

■URL http://k-dokkin.daa.jp/

■バナー(直リンク推奨)
http://k-dokkin.daa.jp/bunner00.gif


この記事に、はっつけてよいものか(笑)。

気づけば、コタ誕まであと2日というか、日付かわってあと1日ですね!
新刊情報を、遅ればせながら出して行きたいと思います。

まずは、ハルコミ&桜前線に出す予定だった、高桂本から。

「椿」をテーマに、「幼少期」「終戦直後」「紅桜以降」の時期の話です。桂視点、R18です。
お値段200円になりますー。
以前の高桂作品や、「三足の烏が翼を広げ」とリンクというか、桂視点で焼き直したような話になってます。ご了承ください。&焼き直し許可をくださったリク主さまに感謝。


以下、サンプルー。







一の椿


 この前、高杉の若様にいただいたものですから。
 お返しにはならないけれど、と義母が包んだお菓子を持って、小太郎はすぐ近くのお屋敷の門を叩いた。
 まだ幼い小太郎が現当主を勤める桂の家とは違い、高杉家の家長である晋助の父上はよく城下へ赴く。たまに包んでくれる土産物や菓子は、たいていわずかながらも小太郎へとおすそわけされた。晋助自身は少しだから、とお返しを断るも、それでは小太郎の気が済まない。それは義母も同じで、そのたびにこのお使いは頼まれる。
 高杉の家のものも慣れたもので、小太郎はすぐに客間へと通された。家を守る晋助の母上に包みを渡し、それから晋助の部屋へ行くのが常である。
「母上さま、見てください」
 軽やかな足音とともに障子が開いた。来訪者は向かい合っていた小太郎に気づいて、あら、と目を丸くする。
「何ですか、お客様が見えているというのに」
「ごめんなさい母上さま。桂さま、このたびはご無礼いたしまして、申し訳ありません」
「いえ、」
「失礼いたします」
 音を立てずに障子は閉められ、来たときとは真逆におしとやかな足音が遠ざかっていく。小太郎は二度、目を瞬かせた。
「今のは、タケどのですよね。晋助の姉上の」
「えぇ。はしたないところをお見せしまして」
「いえ、」
 きれいに閉じられた障子から正面へと視線を戻し、「見ちがえました」と正直に告げた。
「いつもお会いするときは、ざっくばらんに話してくださるものですから」
 親しい相手を正式な客としてお迎えする。たとえば銀時や晋助を桂家の客として迎えるとき、自分はちゃんと、当主としてふるまえるだろうか。改めて、年上の、大人のお姉さんなのだなぁと思う。
「それに、今の着物は」
「えぇ、おまつりのなんですよ」
「やっぱり」
 よく見る、仕立ては品があるが色合いそのものはやや華やぎを抑えた、しとやかな格好ではない。薄紅が鮮やかに目を引きつける振り袖姿を思い返す。
「今年の舞方は、タケどのがなさるのですね」
「えぇ」
 ご母堂の顔は晴れやかにほころぶ。小太郎も満面の笑みで楽しみですと答えた。



二の椿

 その日は朝から薄暗く、空は昨夜降り注いだ雪の名残を色濃く残していた。ふさわしい日だ、とそう思った。
 人が住まなくなって久しく、荒れ果てた寺だったが炭とこもは見つけることができた。積もった雪を溶かしてもう寒さの感じなくなった身体を清め、こもに包む。炭を敷き詰めた穴に火を投じ、こもを横たえた。
 言葉をかわしたのは、数えるほどだったのではないか。元農民で、縄をよるのは鬼兵隊でも一、二を争う腕前だったと聞いた。
 テメェも奴に習ってみたらどうだ。なぁ、コイツに教えてやる気はねェか? 
 そう、彼の隊長に言われて思わず酒に咽せた顔を、おぼろげに覚えている。
「……すまなかったな」
 何についてそう謝ったのか、桂にも判らない。ただ、その言葉を告げたかった。じくじくと油と肉の焼ける音を立てて、赤い炎の中その身体はゆっくりと形を失っていく。灰白く曇った空に溶けていく煙に乗って彼の魂が空へ還る前に、その言葉を贈りたかった。
 あぁ、ただの自己満足だ。
 頬を、風が冷たく刺す。赤くくすぶる火をうずくまったまま眺めていると、寒さは感じなかった。時折雪が落ちる音、炎が小さく爆ぜる音、それ以外は何も聞こえない。静寂に、耳が痛くなる。
 まるで世界に、取り残されたように。



三の椿

「ヅラー、何してるアルかー?」
「こんにちわ桂さん、奇遇ですね。」
 まず、子供二人が道路を渡り、桂の側へと寄った。
「リーダー、新八君も息災か。」
『久しぶりです。』
 桂が振り向くのにあわせて、黒く長い髪がふわりと宙を舞った。以前とほぼ変わらない長さ。伸びる早さに、新八は目を見張った。
「お腹が空いて死にそうアルー。」
 神楽は早速たかりにかかった。桃色の頭を撫でながら、桂は後から来た銀時を睨みつける。
「そうか、それはかわいそうに。………銀時、貴様子供達を飢えさせてどうする。」
「仕方ねーだろ仕事来ねーんだから。てかこいつを毎日満腹にさせてるのは、米がいくらあってもムリだっての。」
「貴様の勤労意欲の問題ではないのか? 本気で働こうと思えば、いくらでも働き口はあるだろうに。どんな仕事にも、それぞれ苦労はあるのだ。きついからと言ってえり好みするから世にニートが増える。どうだ銀時、日本の未来のために働かぬか?」
「だからなんでいつの間にか攘夷のお誘いになるんだよ。それより食いモンよこせや。」
 ばしっと銀時が桂の頭をはたく。「痛いではないか」と非難がましく頭を押さえる桂の腰に、定春から降りた神楽が抱きついた。
「ヅラー。私お腹が空いて力が出ないアルよ。これじゃ明日依頼がきても、まともに働けないアル。」
「リーダー。」
 困ったように神楽を見やって、新八へ視線を向けて、そして銀時にふりかえって。
 桂はふっと眉尻を下げる。
「………うちには今そばしかないが。それでもよいか?」
「充分アルっ!」
「ありがとうございます、桂さんっ。」
「いやー悪ぃなヅラ。」
「ヅラじゃない、桂だ。」
「ヅラ、これヅラじゃないアルか? だってこの前短かったアルよ。」
「痛い痛い痛いリーダーヅラじゃない。」
「ダメだよ神楽ちゃん、引っ張っても取れないからっ。」
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by wakame81 | 2011-06-25 01:49 | オフライン。  

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