お知らせ

●6月24日の東京シティに、桂さんお誕生日二日前企画のアンケート本を作ります。つきましては、皆様にアンケートをお願いします。名付けて、「銀魂キャラクターなりきりアンケート「ヅラに誕生日プレゼントを用意しよう」です、よろしくお願いしまーす。
●桂マイナーcpアンソロ、2011年6月シティのコタ誕で発行しました。
●アンソロ本文に、誤字を発見しました。
お取り替え、てか修正については こちら をごらんください。
今現在、修正関連のお知らせはhotmailには届いておりません。「送ったけどやぎさんに食べられたっぽいよ!」という方がいらっしゃいましたら、拍手か こちら までお願いします(爆)

かみさまのいうとおり:4

おかしい、書いても書いても以下略。

今「4」まで来てますが、おそらく6か7までかかります。なんでーーー?

入れ替わり銀桂、銀さんのターンからスタート。







「ヅラぁぁぁぁぁっ(はぁと) げふぅぅっ!!」
 18時45分。
 やっとのことで、会合場所だという飛騨の奥地の秘湯の温泉宿に辿り着いたとたん、真っ赤なコートを着た毛玉が飛んで来て力一杯ハグされた。正確には、ハグされそうなところで身を屈めエルボーを決めて相手が怯んだところで後ろ回し蹴りをカマした。飛び掛ってきたのが誰とか頭で理解する間もなかった。これぞ本能の為せる業、極限の中で目覚めた≪白夜叉≫の力といえるだろう。
「う、う~んいい蹴りじゃぁ。さすがはヅラ、いやヅラ子ちゃん~」
「うううううっせぇイキナリ飛びついてくるんじゃねぇっ」
 玄関を突き破って階段まで吹っ飛び、並んでいた鉢植えや置物の下敷きになったまま、黒いズボンを歯痛長い脚があっはっは~と笑う。先ほどエリザベスが言った、「桂さんをよく知る人物」とやらが誰だか思い至って、銀時(in桂)は肩を落とした。確かに、よく知っている。これ以上桂小太郎という存在を側で見知った者はいないだろう。だが。
「おい、コレはねーだろ。なんでコイツだよ余計に話がこんぐらがるじゃねーか」
『仕方ないだろう。前から決まってたんだ』
「今からチェンジってきかねーの? いやしとこうよ、そうするべきだよ」
『無理に決まってるだろう。諦めろ』
「あっはっは~何こそこそ話しちょるんじゃ~わしも混ぜてくれ~てか助けて~」
 脚がばたばたと空中を泳ぐ。無視して受付を済ませ、仲居の先導で部屋に行こうとするとばたばたと足音が追ってきた。
「お~い、待ってくれ~い」
「もう脱出してきたのかよ。いいから埋もれてろよ永遠に。黒もじゃココに眠るの看板かけてやるから」
「あっはっは、何だかご機嫌ナナメじゃのぉ。あの日かヅラ子ちゃん~(はぁと)」
「んなわけねーだろおめぇの願望かコラ……って何してんだこのバカもじゃっ!」
「んん~今日もいい匂いじゃの~」
 後ろから両腕を回して抱きしめるだけでなく、髪を束ねた紐を解いて鼻を埋めくんくんと嗅ぎ回されるまで及んで、今度は一本背負いが炸裂した。その上から更に、エリザベスのエルボークラッシュが決まる。
 丁度鳩尾に会心の一撃を食らって悶絶する坂本をおいて、二人と仲居は一つの部屋へと辿りつく。開かれた襖の奥に、銀時(in桂)はあんぐりと口を開いた。
「あっはっは~たまげたか?」
 後ろから聞こえた声に、反射的に身構える。が、今度は坂本は素通りをして、狭くはない部屋の中に積み上げられたたくさんの箱や箱や箱や包みに歩み寄った。
「どうだ? こりゃあー押万星の絵皿じゃ。青い彩色が見事だろー。こっちは取湖星のこけし。かわぇぇじゃろ、それぞれ表情が違うから、二十個くらい包きもろーたんだ。ほれとじゅうたんな。地球でゆうと羊に似た生きものから作ったやつと、絹みたいな虫から作ったやつと、両方こうてきたぞ。羊毛のほうはまっことぬくいし、絹のは宇宙中のコレクターが目の色を変えるばあの高級品なんじゃ」
 桂(の外見の銀時)を手で招き、目の前で一つひとつ紐解いて嬉しそうに説明する。最初は物珍しさに熱心に見ていた銀時(in桂)だったが、やがて退屈になってきた。
「おや? 何だか眠そうじゃのぅ。長旅にことうたちやか?」
「(ふわぁぁ~)え、まぁそんなとこ?」
『ここまで来るのにかなりかかりましたから』
「そうかそうか。確かにここは、最寄りの駅から馬でも二時間かかるからの~。どうするヅラ子ちゃん、ご飯にするか、ほれとも風呂入ってしゃんしゃん寝ちゃうか?」
 風呂ならわしが背中を流してやろうか~と、鼻の下をだらだらと伸ばしまくっての台詞に、銀時(in桂)は一歩退った。
「いや、まず飯でよろしく」
「よぉ~し酒じゃ~。誰か酒持ってこ~~いっ」
 両手を打ち鳴らし、張りのいい音が響き渡った。ささっと現れた十人近い仲居が荷物をささっと片付け、膳を次から次へと運び込む。朱塗りの椀に入った汁物、朴葉味噌を添えた山菜の小鉢、川魚の焼き物、きのこの天ぷら、和牛のすき焼きの鍋、湯気を立てる茶碗蒸し、そして蕎麦がずらりと並ぶ。みたらしだんごと地酒も添えられた。
「……ちょ、何ですかこのご馳走。何コレ全部辰馬のおごりだよな、後から請求書なんて回してこねぇよん?」
「当たり前じゃぁ。たっぷり食べて、はやちっくと肉つけなきゃいけないぞ~」
「あ、そういうことなら遠慮なく」
 早速箸を取った銀時(in桂)の袖を、つんつんとエリザベスが引っ張る。
「何だよ」
『桂さん、明日も早いんですから、ほどほどにしてくださいよ』
「んだよ、辰馬がいいって言ってんだからいいじゃん。ヅラがもうちょっと食って太った方がいいの、おめーも判んだろ? このガリガリっぷり、メタボと縁がないのはいいことかもしんねーけど、それにしたって限度ってもんがあんだろ。それに俺だって、こんなご馳走食ったこともねーし」
『お前の胃袋事情なんかどうでもいい。桂さんがもっと栄養とった方がいいのは判っているが、食べ過ぎるな特に飲み過ぎるな。桂さんの姿で醜態なんざ許さん』
「大丈夫でーすって。まぁ銀さんに任せなさい。ヅラ君の腰回りにちゃんとお肉つけてあげますから」
『いや話聞いてないだろ』
 というエリザベスのツッコミをはるか彼方に放り出す勢いで、宴会は始まった。
 何しろ銀時にとっては、財布の心配も神楽に全部食い尽くされる心配もない。酔っ払った坂本が何度も抱きついてこようといたが、それくらいの障害など弱肉強食の坂田家の食卓を幾つも乗り越えてきた猛者にとって、大したものではない。エリザベスも両サイドに妙齢の仲居さんをはべらせてご満悦である。
 以下、その一部抜粋。
「お、この肉結構イけんじゃん」
「そうじゃろそうじゃろー。国産一級の飛騨牛ぜよ。ほれヅラ子ちゃん、これっちゃあ飲みいーや。朴葉味噌とよお合うんだぞ」
「お、ホントだ。結構辛口なのな。ねーちゃんすき焼きの卵お代わりー。あとだんごと、ねぇこれあんこつけられる? 砂糖ときな粉でもいいけど」
「おお、今日はせんばんと食が進むやかー。さぁ食えさぁ食え。ついでに酒と、なぁヅラ子ちゃん、わしにもくべてくれんかぇー」
「アッチっ。この茶碗蒸し熱ぃっ。もうちょっと冷まそ。その間にすき焼きの肉お代わりー。あとご飯ねご飯、どんぶりで」
「あっはっはー、泣いていい?」
「やだお客さんおもしろーい」
『お嬢さん達もまぁ一献やりな』
「あらあら、ありがとうございまーす」
「おねーちゃんこっちにもくべてくれ~」
「醤油でいいですか?」(どぼどぼどぼ)
「あっはっはー1リットルもくべてもろーて。ねぇこれ死ねってこと、死ねってこと?」
 そんな感じで宴会は続き、ぐでんぐでんの酔っ払い三人を製造して終わった。一升瓶を抱えて布団の山のように部屋の隅に転がるエリザベス、坂本は上半身真っ裸になって大の字になりながらへらへらと怪しい笑い声を漏らし、銀時(in桂)も胸元肌蹴させて寝っ転がる。
「……うー、しょんべん……」
 尿意を催して目が覚めた時は、部屋は灯りを落とされて真っ暗だった。なんか息苦しい。胸に何かがのしかかっているような感覚を覚え、腕を突っ張らせる。身体の上にあった何かは柔らかな重みだけを寄越して、ずるずると滑り落ちた。
「ふとん……?」
 敷布団はない。暗闇に目をこらせば、エリザベスは白いまま、掛け布団をまとっている様子はない。まぁあれは存在がふとんみたいなもんだからいいとして、と辺りを見回した銀時(in桂)の目に飛び込んできたのは、今しがた落としたふとんの中から突き出した、赤いコートの裾で。
「やけに重たいて思ったらおめーかよ」
 一発殴って便所に行き、掛け布団だけ回収して坂本はほったらかしてまた横になる。翌日起きてきた坂本は、「金時に殴られた夢みたぞー」と、でっかいたんこぶをこしらえながら笑って見せた。


 翌日、7時。
「うわー……」
 今日の食事当番ではないが、放っておいたら桂(in銀時)が何をやらかすか判らないので早く来た新八は、予想もしなかった光景に思わず立ち尽くした。隣では、にっこりと柔らかな笑みをたたえた姉の妙が、妙なオーラを発している。
「ちょっとぉ、私は別にあなた達を目で楽しませようと思ってこんな格好してるわけじゃないんだからね。銀さんの所に連れて行きなさいよ」
「だ、大丈夫ですか、さっちゃんさん?」
「大丈夫じゃないに決まってるでしょ。亀甲縛りとか逆海老縛りとかならともかく、ふとんでぐるぐる巻きにして縛り上げられてるのよ。これじゃ銀さんを悩殺することもできやしない。いや待って、落ち着いて考えるのよさっちゃん。これを銀さんの前でほどいてもらえたら、さながらシーザーの前にじゅうたんから登場してみせたクレオパトラみたいじゃない? いやん、銀さんたらそんな演出考えてたなんて。なぁんてロマンティックなのっ。ねぇちょっとそこの眼鏡。判ったらさっさと銀さんとこ連れて行きなさいよぉぉぉぉぉぉぉぉーーーーー…………(フェードアウト)」
 万事屋銀ちゃんの階段の前で簀巻きにされて転がっていたさっちゃんは、妙の渾身のドラオブシュートによって、お空のお星様となった。
「あのー、いいんですか姉上」
「大丈夫よ新ちゃん。猿飛さんならきっと、すてきな流れ星になって燃え尽きてくれるわ。それに、どうせふとんの下は全裸かもっとあられもない格好してるに決まってるもの。ほどいちゃだめよ、この話が18禁になってしまうわ」
 その言葉は、神楽によって寸分の狂いも無く証明された。ぼさぼさの頭で酢昆布をかじる神楽の前には、何故だか大きなたんこぶを作って上半身だけ亀甲縛りで正座している銀時(中身は桂)の姿がある。
「どうしたの、神楽ちゃん。桂さんも」
「どーもこーもないネ。夜中に乙女と同じ屋根の下で、フシダラなことしようとしたおしおきアル」
「フシダラなこと、ですって?」
「痛い痛い痛い、お妙殿、たんこぶぐりぐりは止めてくれ」
 言いながらも態度では抵抗せずなされるがままの桂(in銀時)である。五分ほどもぐりぐりされて、やっと開放されて言い訳があるならどうぞと促されて言うには。
「いや、さっさんが是非ともしてくれと懇願するのでな」
 である。
「話を聞くと、銀時は夜な夜なさっさんを縛り上げていたというではないか。うら若い婦女子相手に捕縛術の練習とは何事かと思ったが、さっさんも忍者、日々修練は怠らないというところか」
「騙されないでくださいよ、少しは疑問持たなかったんですか?」
「というか、縛るなんて何事かと思っておきながら、桂さんも縛ったわけですよね?」
「いや、縛ろうとしたらそうじゃないとかいろいろ怒られてな。捕縛術も奥が深い。見本に俺が縛られてみたのだが、白熱しすぎてリーダーを起こしてしまって、さっさんは追い出されてしまったのだ」
 妙の後ろから、ゴゴゴゴゴゴゴ…という効果音が聞こえる。怒られてる桂(in銀時)だけでなく、新八まで背筋に悪寒が走るのを覚える。
「……ばれたのか、新八君」
「えーと、あ、はい」
「秘密の守れない男なんてサイテーアル」
「僕だって、ばらしたくてばらしたわけじゃないですよ。でも姉上だし、ばれたって大したことじゃ」
「話が逸れてるわよ、三人とも」
 新八らだけではなく神楽まで、びくっと肩を震わせた。三人そろって恐る恐る、女帝の顔を見上げる。
「とにかく銀さん、じゃなかった桂さん。神楽ちゃんもいる家の中でそういうことをしていいと思っているのかしら?」
「お妙殿。リーダーも強くなりたいと願う者、力を得るに近道はないが、脇道はいっぱいあると思う。どのような経験が、後に身を助けるか今の時点では判らないものも多い。後学の為にもなるのではあるまいか」
「それとこれとは話が違うんじゃぁぁぁぁっ!!」



                            ~続く~
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by wakame81 | 2010-01-03 22:58 | 小説。  

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